ウルトラサイクリングについて
5000kmはどれくらいの距離ですか?
アメリカ大陸の中央部部分を通る、西海岸から東海岸までの距離が約5,000kmです。
ブルベでよく聞く「PBP」との違いは?
PBP(パリ-ブレスト-パリ)は1891年に初めて開催された、最も長い歴史を持つ自転車イベントで、フランスのパリからブレストまで往復約1,200kmを走ります。PBPは4年毎の開催でソロ走行。ブルベの最高峰として多くのサイクリストの憧れ、目標となっています。
PBP開催年の1月~出走受付締切までに(6月頃)200km、300km、400km、600kmのブルベ完走認定を受け「シューペル・ランドヌール(SR)」の称号を取得した人のみ参加できます。
対してRAMMは、
代表的な長距離レース「ツール・ド・フランス」との違いは?
ツール・ド・フランスは世界最大規模の自転車レースで、プロ選手8名から構成されるチーム同士が競い合いながら約3,400kmを走る団体競技です。レース日程は23日間(うち2日は休養日)で、各日のレースをステージと呼びます。
チーム最強選手であるエースを勝たせるために、アシストと呼ばれる選手がエースをサポートしながら全員で全21ステージを戦い抜きます。
ステージごとに順位やタイムによってその日の優勝者を決める他、個人総合時間賞、ポイント賞、山岳賞、新人賞、敢闘賞といった賞が設けられています。フランス国内を中心として周辺国が舞台になるステージもあります。
対してRAMMは、
世界には他にどのような長距離自転車レースがありますか?
他にも色々あります。
RAAについて
チームリレーは何人で参加できますか?
2人・4人・6人構成の3パターンです。
コース上に食事をするところはありますか?
いくつかありますが場所柄、数が非常に限られています。あらかじめ調べていただくか、コース上のコンビニ等で調達してください。
コース変更はありますか?
天候や道路事情により、スタート直前あるいは開催中にコース変更する場合があります。変更がある場合は、すぐに本部から参加者のみなさんにお知らせします。
サポートカーは必要ですか?
【ソロ部門予選の場合】
サポートカーを帯同する必要はありません。ただし、RAAM本戦では、必須条件です。非常に厳しい環境の中で5000kmを走るため、チームワークが重要になります。クルー同士の協力関係構築・向上に努めなければ、レーサーを完走に導くことはできません。ぜひクルーを集めてチームワーク構築・レーサーとクルーの連携の練習の場として、予選会を活用してください。【チーム参加の場合】
運転免許所持者2名が乗る1台以上のサポートカーが必要です。レーサーは時としてサポートクルーとしても活動するので、RAAは「レーサー兼クルーとしての役割交代の練習の場」にもなります。
RAAMについて
大会概要に関して
RAAMはいつから始まったのですか?
第1回は前身となるGreat American Bike Race(GABR)で、1982年8月に開催されました。翌1983年からRace Across AMerica(RAAM)と名称を変えて現在に至ります。
参加資格は?
RAAM本部が認定した予選会に参加して、規定の時間内に予選会を完走すると参加資格が得られます。(有効期間は2年)JUCAが主催している「RAA-青森一周RAAM予選会」は日本で唯一のRAAM予選会です。
なぜ予選が必要なのですか?
RAAMでは実に厳しい環境下で5000kmを走るため、レーサー自身が本戦に挑める体力や技術を持っているかを予選で振り分けます。
また、RAAMではレーサーの安全を守るためにサポートカーの帯同が参加条件となっています。レース展開はクルーのサポートに大きく依存するため、RAAM完走はサポートクルーの積極的な協力やチームワークにかかっています。そのためJUCAでは予選会をレーサーとクルー双方の練習の場としても位置付けています。
年齢制限はありますか?
ソロ参加の場合は、50歳以下、50-59歳、60-69歳、70-74歳、75-79歳、80歳以上の年齢カテゴリがあります。
2・4人チームの場合はチームメンバーの平均年齢がいずれかの年齢カテゴリに該当しなければなりません。8人チームの場合は年齢カテゴリはありません。
なお、RAAMソロ女子完走者の最高年齢は66歳。ソロ女子で最多完走・最多優勝しているショーナ・ホーガン選手も60歳を越えての参加でした。
チームリレーは何人で参加できますか?
2人、4人、8人構成の3パターンです。
チームリレーでの一人が走る距離は決まっていますか?
決まっていません。ただし完走を目指して、誰がどれくらいの距離を走ってどのタイミングで交代するかなど、あらかじめチームでよく話し合い、走行スケジュールを立てておくことをお勧めします。
どんなコースですか?
砂漠地帯、標高3,000mを超える山岳地帯、風の影響を強く受ける中西部の穀物生産地帯の他、区間によってはハイウェー並みに交通量の多い幹線道路を通過することもあります。
コースは毎年変わりますか?
道路事情や土地の再開発等により、毎年若干のコース変更があります。
制限時間は?
男女別・年齢別によって異なりますが、ソロ男子:12日間、ソロ女子:13日間、チーム:9日間です。
自転車は特別仕様ですか?
ロードバイク、タンデム、リカンベント、折りたたみ自転車、ハンドサイクル、固定ギアでの参加が可能です。チーム参加の場合はメンバー全員が同じタイプの自転車で参加することが必須となります。
TSの数は?
54ヶ所です。
参加に関して
会社勤めです。何日ぐらい休みを取ったらいいですか?
【ソロ参加の場合】
少なくとも2週間は必要です。【チーム参加の場合】
スタート時はリレーメンバー全員が揃っている必要がありますが、レース途中で離脱することができます。(リレーメンバーの誰か1人がゴールすればチームリレー完走となります)【サポートクルーの場合】
途中参加・途中離脱が可能なので、開催期間中の数日間のみの参加も可能です。ソロ参加・チーム参加いずれの場合も、レーサーとクルー間で参加日数についてしっかり話し合ってください。また、早めの渡米または遅めの帰国で観光をする方もいます。
費用はどれくらいかかりますか?
【主な費用】
【ソロ参加の場合】
原則として、この費用は選手=レーサーが全部負担します。なぜなら結果の栄誉はすべてレーサーに行くためです。少なく見積もっても300万円、通常500~600万円前後かかります。このため、スポンサーを募ったり、慈善事業の基金を作って自己負担を減らしたりします。【チーム参加の場合】
リレーメンバーもクルーの仕事ができるので、ソロ参加より個人の負担はかなり少なくなります。実例として2023年の8人チームの場合は、選手一人当たり100万前後でした。【サポートクルーの場合】
最近の日本からの参加者の場合、往復の渡航費とレース期間(前後の準備・片づけを含む)以外の滞在費は、クルーがボランティアとして自己負担する例が多く見られます。
大会中の選手の寝食はどうしているのですか?
移動しながら宿泊先をネット検索したり、スーパーで食料調達をします。RAAM本部から出ているホテル・レストランガイドもあります。
JUCAはどんなサポートしてくれますか?
下記4つをサポートします。
- RAAM全体についてのご相談
- RAAM参加申し込みと選手登録手続きのサポート
- 公式ルールの解説
- クルー集め
サポートクルーに関して
サポートクルーは何をするのですか?
下記の作業をクルー内で分担しつつ、臨機応変に様々な作業をこなします。チーム参加の場合はリレーメンバーは自転車で走るだけではなく、サポートクルーとして車の運転やその他作業も担当します。
- 車の運転
- レーサーのサポート
- ルートブックを見ながらのナビゲーション
- レーサーの補給食や給水ボトルを用意し手渡しする
(RAAでは禁止) - 自転車や自動車のパンク修理やメカトラブルへの対応
- レーサーの健康サポート
- レーサーを車内で休憩させる
- マッサージや軽い怪我の手当
- 気温が高い区間では熱中症にならないよう、各種の対策を講じたりする
- 各種手配
- 仮眠用ホテルの手配
- 食料の買い出し
- 本部からの指示や本部への報告など
なぜサポートクルーやサポートカーが必要なのですか?
レーサーの安全を守るために、夜間は常に、交通量の多い区間では日中でもサポートカーがレーサーを至近距離で追尾することになっています。
またクルーはレーサーが仮眠できる環境を整えたり、時には時間節約のため走行中のレーサーに並走して車から食事を手渡したりします。RAAMの成功はクルーのチームワークにかかっていると言っても過言ではありません。
サポートクルーは何人必要ですか?
レース運用という観点では最低限4人です。運用と費用を考えると4〜6人が現実的、8人の場合はゆとりのある運用が可能となります。1台の車に最低でも2人の運転手が必要です。
なぜ複数台のサポートカーが必要なのですか?
様々な環境帯を走るため、走行中にサポートカー自体がパンクなどのトラブルで動けなくなることもあります。そのため予備として複数台あった方が、確実にゴールまでレーサーをサポートすることができます。
ソロの場合は車両2台、チームの場合は2〜4台のサポートカーを準備します。